RAINBOWの再⽣医療 - HUNS001
⾃家幹細胞の優位性
自家幹細胞にこだわる理由
脳梗塞の慢性期における再生治療で自家幹細胞を使用することは、免疫拒絶反応のリスクが低く、倫理的・法的問題が少なく、適応性が高いという優位性があります。これにより、治療の安全性と効果が高まり、患者さんごとに最適な治療を提供することが可能になります。
自家細胞 | 他家細胞 | |
---|---|---|
生着期間 | 免疫拒絶なし 長期 | 免疫拒絶あり 短期 |
細胞の適応 健康リスク | 自身の細胞 | 他人の細胞 |
骨髄の入手方法 | 自身から採取 | ドナーから提供 海外から購入 |
長期生着を可能とする
自家細胞を使用することで、免疫拒絶反応のリスクがほとんどありません。他人の細胞を移植すると、体がそれを異物と認識して攻撃する可能性がありますが、自家幹細胞ならその心配がありません。これにより、長期間幹細胞を脳内に生着させることができます。既に先行研究によって投与されたHUNS001が患者さんの脳内に5年以上細胞が生着している事を確認しています。
神経の再生には数か月~1年以上時間がかかると考えられています。炎症がおさまっている脳梗塞慢性期の治療効果を最大限高めるためには、脳内の生着時間を長くすることが非常に重要になります。
細胞の適応性
患者さん自身の細胞は、その患者さんの体内環境に適応しているため、移植後の適応性が高く、効果的に機能する可能性が高いです。これにより、細胞が目的の部位で期待通りに機能する確率が高まります。
二次的な健康リスクの低減
他人の細胞を使用すると、ウイルスや細菌の感染リスクが伴いますが、自家細胞ならそのリスクが低減されます。また、自己組織のため、細胞の安全性に関してもより確実です。
倫理的・法的問題が少ない
他人の細胞や胚性幹細胞を使用する場合、倫理的な懸念や規制が存在しますが、自家細胞ではそのような問題がありません。日本では、「臓器の移植に関する法律」や「ヒト組織に関する法規制」によって、骨髄の売買が禁止されており、骨髄バンクを通じてドナー登録制度が運営されています。